アフィリエイターに法的責任?知っておきたい景表法の虚偽誇大広告。【ブロガー必見】【ほーりつ解説】

この記事を読んでいただきたい方

●ブログでアフィリエイト広告を貼っている方
●ブロガーで景表法に興味がある方

どうもー

今回はほーりつ解説のお話です。

先日、アフィリエイト規制、責任の明確化が焦点に 消費者庁が初の検討会というニュースが飛び込んできました。
そこでは、以下のようなことが記載されていました。

 現行の景品表示法上では、不当表示が起きたときの責任は、問題となる商品などを供給する広告主にある。虚偽や誇大宣伝を含む広告があった場合は、ASPやアフィリエイターではなく、広告主に表示規制と管理義務を課しているという。

アフィリエイターが自身のサイトをマネタイズできる一方、成功報酬型のため、商品の効果や性能を誇大に表現したり、消費者が広告と認識しづらくしたりする場合がある。

要は、
虚偽広告や誇大広告を規制する景品表示法(景表法)では、広告主の責任だったけど、それだとASPやアフィリエイター(ブロガー)は記事の中で好き放題書いてしまう。

しかし、それだと消費者にとって良くないよね。

だから、アフィリエイト広告の責任の所在をもっと明確化しよう
ということです。

みなさんも、化粧品や健康食品で、

めっちゃいいように書いてるけど、ほんまにそんな効果あるんかな。あやしすぎる。。。。

みたいなブログや記事を一度は見たことがあると思います。

 

また、おそらく広告主からの要請も強かったものと思います。
というのも、以下の図(消費者庁資料より)を見ていただくとわかると思いますが、通常の広告主が代理店等を通じて掲載する広告に比べて、アフィリエイト広告は広告主のコントロールが及びにくいのです。

アフィリエイト

もちろん、広告主はASP業者に対して、ASP業者はアフィリエイターに対して、契約書や規約という形で、虚偽誇大広告をしないように求めることが一般的です。
一方で、アフィリエイターは通常の広告媒体と異なり、不特定多数であり、また記事のライターの質もピンキリです。そのため、現実として、品質の管理が困難である場合が多いです。
もちろん、通常の広告出稿と異なり、広告主の社内で広告審査をすることもできません。

こんな状況からも、この議論を進めることの要請が高まっていったのだと思われます。




虚偽誇大広告を規制する景品表示法とは

そもそも、虚偽誇大広告を規制している景品表示法とは、どんな法律なのでしょうか。

正式には、「不当景品類及び不当表示防止法」と言いますが、
その名の通り、「不当な景品類」と「不当な表示」を防止するために制定された法律です。

これは、我々消費者を守るために制定されたものです。
我々が商品を購入するとき、その品質を判断する方法は、広告主が我々に提供する情報(=広告)から判断するしかありません。しかも、我々は広告主に比べてその商品に対する知識が乏しいことがほとんどです。
従って、
広告主は、消費者が正しい判断ができるように正しい情報を提供し、かつ過大な景品で購入を誘引してはいけない
というのが規制趣旨になります。

アフィリエイトについての論点

消費者庁の資料によると、大きく以下の2点について議論されるようです。

景表法の適用等に関する考え方

  • 広告主・ASP・アフィリエイター等のアフィリエイト広告に関与する者、それぞれの立場に応じた役割を果たさせるためにどのような対応が考えられるか。
  • 広告主が表示内容の責任を負うことを踏まえ、広告主による未然防止のための管理が一層行われるようにするためにどのような対応が必要か。

不当表示の未然防止等のための取り組み

  • 悪質なASPやアフィリエイターの排除のために、関係者が行うべき取り組みは。
  • 消費者に対してアフィリエイト広告が広告だとわかりづらい現状がある。それを認識しやすくすることは有益か。
  • その他、不当表示の未然防止にいい方法があるか。

所感

まだ、今回が第一回ということで、具体的な規制は今後の議論を見守るしかありません。

一方で、アフィリエイターに対して、何らかの具体的な法的責任が及んだりする可能性がうかがえます。
また、そこまで踏み込んだ結論がでなくても、アフィリエイターが広告主やASP業者から、これまで以上に厳しい規制(厳格な本人確認?誓約書への明確な同意?)が課される可能性は相当高いと思います。

今は審査なしで広告主と提携できるアフィリエイト広告も多くありますが、
今後はすべてが承認制、しかも記事サンプルを添付しないといけない、みたいにより厳格になるかもしれませんね。
(そうなると、ブログが簡単に始められる副業としてはハードルが高くなってしまうかもしれないですね。)

さいごに(今からできること)

消費者庁の資料では、令和3年、すなわち今年中に一定の結論に至ることを目標にしているようです。

ブロガーやアフィリエイターは、法律で規制されるまで好き勝手書き続けても大丈夫でしょ、と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、いざ改正されてからすべての記事を見直すことは相当困難だと思います。また、このような議論が始まったということは、世の中的にもアフィリエイト広告に対する不信感が高まっている証拠であり、怪しい記事を読んだあなたのブログの読者が単にコンバージョンしてくれないだけではなく、購読してくれなくなったらそれこそあなたの機会損失につながります。

そのため、私は今すぐにでも記事の見直しを行い、まずは虚偽や誇大な表現がないかチェックすることをお勧めいたします。
具体的には、使ってもない商品をあたかも使ったかのような記事を書いたり、得られてもいない効果を謳ったりしていないか。また、大げさな表現をして本来のその商品よりもよさそうに見せるような表現をしていないか。
自分が、その商品を買う側に立ってみて考えてください。

加えて、化粧品や健康食品については、薬機法という法律でより厳しく規制されています。
(∵人体に影響を及ぼすため)
今年の初めには、アフィリエイターが書類送検されています。
その点については、後日別の記事で記載してみたいと思います。

ほな、さいなら。




このブログを書いている奴

どうもー Champignonです。

このブログでは、法律プログラミング英語・フランス語をメインに、私が学んだことをシェアしていきたいと思います。